屋上庭園のおしゃれな作り方9選【屋上緑化のデメリット-補助金も解説します】
【更新日】2021.06.27.
屋上庭園のある家に憧れています。
どんなメリット・デメリットがあるのか、それと作り方のポイントが知りたいです。参考になるおしゃれな画像があったら、ぜひ見せてください。
こんな人に向けて書きました。
この記事のポイントは次の3つです。
- 屋上庭園とは?
- メリットとデメリット3つずつ
- おしゃれな作り方9選
記事を読み終えると、屋上庭園の問題点やデメリットがわかり、おしゃれに作るポイントが理解できるでしょう。
当社クローバーガーデンは埼玉県の「外構と庭工事の専門会社」です。
年間60件以上の工事を行い、多くのお客さまに喜ばれています。
屋上庭園のおしゃれな作り方9選【屋上緑化のデメリット-補助金も解説します】
屋上庭園は、とくに都市部の緑を増やせる素晴らしい方法です。
しかし「デメリットってあるの?」「雨漏りしないの?」「DIYでもできるアイデアは何?」「おしゃれな作り方はあるの?」「植えられる植物ってどんな種類?」などとすごく悩むでしょう。
そこでこの記事では、屋上庭園の問題点をあらかじめ説明し、それでも作りたい人におしゃれに作るヒントを9つほど解説していきます。
どうぞ最後までご覧ください😊
このページの内容
それでは、ひとつずつ解説していきます。
屋上庭園とは?
- 屋上庭園とは?
- 今、屋上庭園がアツい!
- 建築時に計画しておいた方が良い
屋上庭園とは?
屋上庭園とは、住宅やマンションの屋上に作られた庭のことです。
また、屋根・ベランダ・バルコニーなど、地面から離れた高い場所にある庭全般のことも指します(別名:ルーフガーデン・ルーフトップガーデン)。
今、屋上庭園がアツい!
地球温暖化の影響もあり、都市部では建築物の屋上の緑化が義務づけられています(行政機関も積極的に補助金を支援)。
最近は高層ビルの屋上に水田が作られたり、レストランやカフェを併設するホテルもあるほどです。花壇やハーブガーデンは多くの人たちに公開され、ビオトープを研究する実験的な庭もつくられています。
建築時に計画しておいた方が良い
屋上庭園は、建築時にプランに入れる場合と、「屋上ができたので庭をつくる」という2つのケースがあります。
本格的な屋上庭園なら初めからプランに入れ、荷重・排水・防水・水やりなどをしっかり考えることが大切です。あとから作るなら、簡易的な庭でコンテナ栽培ぐらいにしておきましょう。
【3つずつ】メリットとデメリットを紹介
デメリット3つ
- すごく重い
- 雨漏りのリスク
- 排水処理が難しい
屋上庭園は地面に作る庭より、難しい問題点がいろいろあるのがデメリットです。
上記3つが代表的なデメリットで、逆にこれらを克服できればステキな庭が作れます。あとでひとつずつ対策方法を紹介するので、お楽しみに!
メリット3つ
- 子どもの遊び場になる
- BBQパーティーができる
- 開放感があって眺めが良い
デメリットが解決できれば、屋上庭園にはメリットがたくさんあります。
たとえば、夏場にビニールプールをおけば、子どもたちは大はしゃぎで遊べます。ペットは煩わしいリードから解放され、元気には走り回るでしょう。
また、家族や友達を集めてのバーベキューパーティーは、お父さんのあこがれの夢ですよね!休日は開放感のある空間で、リラックスしながら過ごせます。
あるいは「おうち時間」を満喫するアウトドアも可能で、「星空を見ながらテントで寝る」なんてのはいかがでしょうか?
【補助金】屋上緑化の助成金制度
屋上緑化の助成金制度とは、市街地の緑化を推進し都市環境の向上を図るため、建築物や道路に面した敷地の緑化に係る経費の一部を助成する制度のことです。
屋上庭園を作るなら、必ず補助金・助成金の有無をチェックしてください。
さいたま市の場合
当社クローバーガーデンのある埼玉県さいたま市の制度を見てみると、助成の対象は以下です。
- 緑化施設に要した経費(防水・防根・潅水施設・排水施設など)
- 植栽基盤に要した経費(客土・ユニット型植栽基盤など)
- 植栽に要した経費(植物・支柱・肥料など)
また助成金額は以下です。
- 1万円/平方メートル×対象緑化面積
- 対象経費の2分の1
- 上限額50万円
詳細はあなたの住んでいる自治体に、問い合わせてください。
屋上庭園のおしゃれな作り方9選
- 【画像】おしゃれな事例を3つ紹介
- 【問題点】1トンの重さに耐える設計が必要!
- 【雨漏り】厄介な敵の対策方法と工夫とは?
- 【排水】水はけをよくする方法
- 【ウッドデッキ】おしゃれな屋上庭園に変身!
- 【家具】雨に濡れてもいいアイテムを選ぼう!
- 【芝生】天然芝より人工芝がおすすめ!
- 【石】軽い種類がおすすめ!
- 【植物】おすすめの樹木と枯らさない工夫
お待たせしてすみません!
それでは、参考になる「おしゃれな屋上庭園の事例」から解説していきます。
1.【画像】おしゃれな事例を3つ紹介
広々した屋上庭園で、白い建物とヤシっぽい植栽がリゾートの雰囲気を作っています。
くつろぐスペースはウッドデッキとテーブルセット設置され、パラソルで日差しを遮る工夫がおしゃれです。パーティーも十分できるスペースで、テンションが上がりますね!
プライベート感ある屋上庭園で、椅子に座ってリラックスできる空間です。
プランターで植物を育て、下はウッドデッキで仕上げています。こじんまりした小さなスペースでも、立派な屋上庭園が作れるという事例です。
自宅の屋上をルーフガーデンにした画像です。
テーブルセットを置くだけで、みんなで楽しめる空間に早変わり!座って過ごすのが目的なら、腰高の目隠しでもご近所からは見えません。
2.【問題点】1トンの重さに耐える設計が必要!
- 1トンの重さに耐える設計が必要!
- 荷重を減らすコツ
- 軽い庭石を置こう!
1トンの重さに耐える設計が必要!
せっかくの屋上庭園、緑がないとつまらないです。
そこで樹木や庭石を使いますが、庭の盛土も含めて1000kg=1トンくらいの耐荷重が必要になります(ものすごい重量!)。そのため梁や壁を強化する必要があるので、家の建築といっしょに進めるのが理想的です。
たとえば、屋上に天然芝を張るなら盛土を20cmとして、1m2当たりの耐荷重は400kgぐらいになります。低木(ツツジやサツキ)を植えるなら盛土が30cmとして、1m2当たりの耐荷重は500kgです。ただし、雨が降ればもっと重くなります。
荷重を減らすコツ
重さの大半を占めるのが「土」で、この重さを減らすのが屋上庭園を成功させる近道です。
荷重を軽くするには客土の量を減らし、多孔質の土壌改良剤を混ぜて土づくりするのがポイント!石を焼成し軽石のように多孔質にしたもので、代表がパーライトでそのほかバーミキュライト・ピートモス・ネニサンソなどがあります。
これらの土壌改良剤は土壌の軽量化とともに、「保水性・透水性」をよくするのが特徴です。ポンプ車で一気に屋上まで上げられるので、階段をかついで登る必要はありません。
軽い庭石を置こう!
なるべく比重の軽い「鳥海石・黒ボク石・抗火石」などを使います。
住宅の設計図を確認した上で、梁や柱の位置に置くのがコツです。人工的に作られた軽い「岩石」もあり、このページの「≫【石】軽い種類がおすすめ!」で詳しく解説します。
3.【雨漏り】厄介な敵の対策方法と工夫とは?
防水モルタルをしっかり塗る
建築工事の防水対策に加えて、屋上庭園をつくる前に防水剤を入れたモルタルをしっかり塗ります。
ただし、防水モルタルでは完璧に防水できないので、その上に防水塗料を数回分けて塗るとより効果的です。
防水モルタルは排水を考えて強い勾配で施工するのがポイントで、立ち上げりの壁まで忘れずに塗りましょう。たとえば盛り土が30cmなら、それ以上塗るということです。
これを忘れると、雨や水やりした水がじわじわと壁に入り込み、いずれ階下への水漏れの原因になるでしょう。
水がたまらない工夫とは?
水たまりができやすい場所は、水が集まりやすい「角」です。
角をなるべく作らないよう設計するのがポイントで、とくに石を並べたり花壇を作るなら注意しましょう。また水がスムーズに流れるよう、最初は何度も確認すると安心です。
4.【排水】花壇内の水はけをよくする方法
屋上庭園に作る花壇の下はコンクリートなので、水はけ・排水処理をしなければなりません。
なぜなら、水を含んだ土はかなり重くなり、建物全体に荷重がかかって危険だからです。そこで2つほど対策方法を解説します。
砂利がいちばん簡単な対策
花壇の中に水が溜まっていると、水漏れの原因になります。
そこで、土の下に砂利の層を作るのが、手軽でかんたんな方法。そして軽量の土壌改良剤(パーライト・ゼオライトなど)を混ぜ、土作りをするのがコツです!
またレンガやブロックで花壇を作るなら、下に隙間を作るか、ドリルで穴を開けておくと排水がよくなります。
保水・排水マットも併用しよう!
サイズ:100cm×100cm
厚さ:4.5cm
重さ:730g/枚
材質:発砲ポリスチレン
上画像は「保水・排水マット」という屋上緑化によく使われるアイテムです。
溝の部分に植物に必要な水を保水し、あふれた水を穴から排水する仕組みです。花壇の大きさに合わせて、簡単に加工・カットできます。
このマットは「園芸ネット プラスさん」の商品です。
5.【ウッドデッキ】おしゃれな屋上庭園に変身!
屋上で楽しむアウトドアリビング
アウトドアリビング生活を楽しむ人が増えていて、ウッドデッキはその代表的アイテムです。
バーベキューをしたり子供を遊ばせたりと、プライバシーのあるお家時間が楽しめます。やや目線が上がるので、目隠しフェンスなど視線対策も忘れずにしましょう。
デメリットは、屋上まで材料を運ぶのが大変なことです。DIYでやるなら階段の壁に保護シートを貼って、ぶつかって穴が開かないように対策することも必要になります。
またパーゴラを設置することも多く、リゾート感あふれる屋上庭園がにしたいならオススメです!
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施工の注意点3つ
屋上にウッドデッキを施工するときの注意点は以下の3つ。
- 荷重に注意する
- 風で飛ばされないようにする
- 防水処理を傷つけないようにする
ウッドデッキはかなりの重さになるので、DIYする時は注意してください。屋上全体に作るなら、建てた時の建築会社に相談してみましょう。
また屋上は風が強いので、軽すぎるウッドデッキも危険です(上と矛盾しますが...)。なぜなら床面には防水剤があるので、金具で固定できないからです。
ウッドデッキの足の下にはゴムシートを敷いて、防水剤を痛めないよう注意しましょう。
6.【家具】雨に濡れてもいいアイテムを選ぼう!
屋上庭園に欲しい家具は以下です。
- ソファ
- ベンチ
- テーブル
- スツール
- ラグ・絨毯
- 椅子・チェア
この中でも、イスとテーブルは欠かせません。
家具の選ぶポイントは、雨にぬれても大丈夫なもので、家の中に片付ける必要がないことです。また、風で飛ばされにくい家具を選びましょう。
オススメの素材は「ラタン(籐)」で、軽くて移動もらくらく!リゾートホテルのプールやビーチにある、ソファやテーブルをイメージすればわかりやすいでしょう。
7.【芝生】天然芝より人工芝がおすすめ!
なぜなら、土を使わないので軽く、屋上に負担をかけないからです。
天然芝だと土の処置が難しく、貼ったあとは「芝刈りや水やり」の手間がかかります。その代わり日がよく当たるので、元気に育ってくれますが...
人工芝なら接着剤を床面に塗りつけ、そこに芝を貼るだけでかんたんにできます。手入れの手間がかからず、素足で歩きまわれるのがうれしいですね!
8.【石】軽い種類がおすすめ!
- 抗火石は軽い天然石
- 人工石がおすすめ!
- オーダーメイドもできる
抗火石は軽い天然石
抗火石(こうかせき)とは、新島でとれるすごく軽い石で、大理石・花崗岩・安山岩の半分の重さしかありません。
盆栽の世界では「水あげの石」としてよく使われますが、それ以外はあまり使わないため大きいサイズは出回っていません。値段が高いので数多く使うのではなく、屋上ミニガーデンに使うのがオススメです。
デメリットは色が白っぽいこと。そこで墨で溶いた水をかけると、黒っぽく変化して落ち着いた雰囲気になります。これを「なじませる」と呼び、庭の世界ではよく使われる方法です。
人工石がおすすめ!
なぜなら、軽くて丈夫で運ぶのも楽、屋上庭園でも荷重を気にせず使えるからです。
おすすめは「FRP製の石」で、グローベンやタカショーといったメーカーから販売されています。中が空洞になっているので、直径50cmで高さ50cmでも、3kgほどの重さしかありません。
人工石のデメリットは、できの悪い商品だと安っぽく見えることです。だれが見ても人工石とわかるものなら、逆に使わないほうがいいでしょう。
オーダーメイドもできる
群馬県の鬼石にある石の工場では、ダイナマイトで採った石を加工し庭石を作っています。
このような設備を持っている工場では、石の下部を平らに切って座りをよくすることも可能です。また石の中身をくりぬいて、軽くすることもできます。
本物の庭石が使えるので、風情あるかっこいい庭園が作れるのがメリットです。オーダーメードすれば、その現場にぴったり合うサイズの石も作れます。
9.【植物】おすすめの樹木と枯らさない工夫
- おすすめの樹木や植物
- 根元だけでなく葉水も大事
- 風が当たらない工夫をしよう
おすすめの樹木や植物
屋上は植物にとって厳しい環境なので、植えられる植物も限られます。
樹木なら低木がおすすめで、乾燥に強い種類を選ぶことも大切です。たとえば以下。
- 【庭木】サツキ・ツバキ・コノテガシワ・ハイビャクシン・イヌツゲ
- 【草花】マツバギク、ローズマリー、セダム類
また屋上は風が強いので、庭木が倒れたり地上に吹き飛ばされないよう、対策が必要になります。風よけのための垣根や塀を作ったり、ワイヤーで固定したりしましょう。
あまり手間をかけたくなければ、グランドカバー植物を主体とした庭づくりがおすすめです。参考資料:≫屋上緑化
根元だけでなく葉水も大事
屋上庭園に植えた木は風当たりが強いため、葉の水分がすぐ飛んでしまいます。そうなると、枯れる可能性が出てきます。
そこで根元の水やりとともに、葉にも水をかける「葉水(はみず)」をすることも大切です。葉や幹にたくさん水をかけてやれば、根元の水やりを省略することもできます。
スプリンクラーがあると便利
屋上庭園は乾燥が激しいので、自動的に水やりできる「スプリンクラー設備」があると便利です。
水滴が少しずつ出るドリップ式もあるので、その植木鉢にあったものを探してみましょう。
水やりのために、1日何度も屋上に上がるのはかなりめんどくさいです。ぜひスクリンプラー設備を取り入れ、植物を枯らさない工夫をしてください。
風が当たらない工夫をしよう
なぜなら何もしないと、春に吹く強い風で新芽が痛めつけられ、新芽が飛んでしまうからです。
植物を植えるまわりだけでいいので、風よけのフェンスや壁を作ってあげてください。
まとめ
記事のポイントをまとめます。
- 屋上庭園とは?
- メリットとデメリット3つずつ
- おしゃれな作り方9選
以上の3つです。
この記事では、屋上庭園に失敗・後悔しないためのヒント9つを解説しました。いかがだったでしょうか?
屋上緑化には補助金があるので、それを上手に使えば防水処理や排水設備などの経費はまかなえます。難しい処置は補助金を使ってプロの業者にまかせ、DIYで少しずつ庭を充実させていくのがコツです。
だれにも邪魔されない、プライベートな空間を楽しみましょう!
すぐ下の関連ページで「アウトドアリビングの作り方・目隠しフェンスのヒント・パーゴラの作り方」を解説したページリンクを貼っておきます。
興味のある方はぜひご覧になってください😊
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以上、屋上庭園のおしゃれな作り方9選【屋上緑化のデメリット-補助金も解説します】…という話題でした。
更新:2021年06月27日|公開:2021年03月22日